- 2017/07/07(金)
- 農業を志す方々へ ―留守農場 代表 留守 剛さん―
~農業を楽しむ心と農業で稼ぐ覚悟~
千葉県の八街市で約30種類の野菜を栽培する留守農場。
代表の留守さんは野菜だけでなく新規就農を目指す若者も育てています。
留守農場を卒業して就農した方は過去に5名。
農業仲間としてやっていく若者を家族のように暖かく見守り育てている留守さんにお話を伺いました。
◎プロフィール◎
留守 剛
農家の3代目に生まれ、幼い頃から畑で遊びながら育つ。
農業大学を卒業後、一般企業に就職。
3年後、父の始めた直売所の隣に弁当屋を開業。
低価格なコンビニ弁当の台頭など時代の流れの中で限界を感じ、40歳の時に就農を決意する。
▷▷▷もともと農家の生まれということもあり、就農はスムーズだったのでは?
農家の息子として生まれ育って、農業の大学を卒業していますが、野菜栽培の技術や知識は就農してから学びました。
私のおやじは近所でも有名な働き者で、朝から晩までトラクターに乗り続けているような働くことが大好きな人間でした。
ただ人に教えるということはあまり上手ではなく、必死になっておやじの背中を追いかけて、考えながら仕事をすることで学んできました。
サラリーマンの経験、開業した経験があったからこそそんなおやじのもとでも成長できたんだと思います。
▷▷▷農業の面白さ・やりがいを教えてください
やっぱり収穫するときが一番ワクワクする瞬間です。
種をまく時点で成功イメージを描くんです。芽が出て、順調に育っていき、収穫時期が来る。
最高のタイミングで美味しい野菜を収穫する。さらにはそれを買って食べるお客様の喜ぶ顔。
そこまでイメージして一粒の種を植えます。
もちろん自然相手の仕事なので、イメージ通りに行かないことはあります。ただ、それを失敗とは思はないです。
その失敗経験がないと成功もないので、就農を目指す方にはまず作ってみてほしい。自分で作って、失敗して、その先に成功があるので。
▷▷▷農業の大変なところや苦悩はありますか?
喉元過ぎれば熱さを忘れる人間なんで大変だった記憶がないな~笑
でも、実はとてもネガティブな人間なんです。小さい頃はおとなしい性格の少年でした。
ネガティブが強いからこそ、ポジティブに考えるようにしているということあるかな。
どんな仕事でも同じことが言えると思うのですが、仕事は楽しいことばかりではない。
そんなときはあえて自分自身に楽しいと思わせる。楽しさを演じるようにしています。そうすると不思議と楽しくなっていくんです。
あとは若者の目標になるために良いライフスタイルを見せようと考えています。
毎日楽しそうに仕事をすることも、いい車に乗ったり、家を建てたり。
そんな姿を見て、農業やりたい!農業は儲かる!農業は楽しい!と思ってほしい。
▷▷▷今後の留守農場の展望は?
来年に向けて法人化の準備を進めています。
あなたは農場長、あなたは肥料を管理して、あなたは販売の管理。
といったように役割を付けて仕事に責任を持って、やりがいを持ってやってもらえるようにしていきたい。
従業員の働く環境を整えるのも大切ですが、「企業は人なり」と考えているので、野菜と一緒にしっかりと人も育てていきます。
最近気が付いたことなんですが、私、従業員のことが好きなんです。
だから就農したいという気持ちをサポートしていきたいですし、やりたいと思うこと、学びたいことを最大限やらせてあげている。
当農場に来て独立を目指す子にはまず畑を貸してあげるんです。
1列でも2列でもいいから、まずは好きな野菜を育ててみなさいと言ってね。自分の畑だから自分時代でいい結果も悪い結果も出てくる。
その中で学んで、考えて成長して育っていくんです。
もちろんなんで失敗したのか、次はどうしたらいいのかを一緒に考えて教えていきます。
▷▷▷就農を目指す人に向けてメッセージ
就農をするときに必要なのは勇気です。
でも就農後に必要なのは覚悟です。農業で儲ける、農業で生活していく覚悟が必要。
野菜をつくっているというプロ意識を持ってやっていく必要があります。
私は作っている野菜にプライドを持っています。美味しい野菜をつくっているので、価格も通常より高く販売しています。
野菜は主食として食べてもらえる食材なので、消費者にもそれを理解して大事に野菜を食べてもらいたいと思っています。
12月21日(土)女性のための就農お悩み解決セミナー第2弾!参加者募集 ~テーマ:農業って仕事とプライベートの両立はできるの?~
ちょっと農業に興味を持ち始めた方、農業にチャレンジしようと思ったときに悩んでしまうこと、女性先輩就農者に話を聞いてみませんか?埼玉県で活躍する女性農家さん3名によるトークセッション!
酪農業
さらっと甘い牛乳ができるのは、ストークランドファーム河野牧場の「こだわり」があるから。 自然と共存しながらの牛づくり、あなたも挑戦しませんか? 【札幌中心部から車で30分以内・寮完備・月給25万円~】